一般社団法人大槌新聞社

震災伝承プラットフォーム、19日に初会合

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2021年8月20日

 町が官民連携で進める「震災伝承プラットフォーム」の初会合が19日に開かれます。11日の定例記者会見で示されました。
 プラットフォームは、7人の委員からなる「運営会議」と、3つの「ワーキンググループ(WG)」からなります。それぞれの構成メンバーは以下の通りです。運営会議は11月と来年2月にも開催予定で、WGは随時開催されます。

【震災伝承プラットフォーム運営会議の委員】※町資料

【分野別検討ワーキンググループの構成メンバー】※町資料

 会見では、先月発行された「犠牲職員状況調査報告書」についても質問が出されました。報告書は犠牲職員40遺族に無料配布されます。うち5遺族には町長が、22遺族には担当職員が手渡すほか、残り13遺族には郵送されます。他自治体などにも無料配布されますが、職員以外の町民には有料販売します。

 会見での主なやりとりを掲載します。

 

■考える会排除、「そういう意図はない」

大槌新聞Q.運営会議委員の選考基準は。
町長A.学校や語り部など各分野からということになる。WGに関わる方々の主たるメンバーとして運営会議にあがっていただいていて、WGの中でも調整を図っていただく。

Q.町民からは「当て職が多いのでは」とか、「実際に震災を経験した人をメンバーにしたほうがいいのでは」という意見がある。
A.WGの中で発言できる場を作っていきたい。

Q.副町長は「これまで考えが異なった人にも広く声を掛ける」と言っていた。旧役場庁舎の早期解体に熟慮を求めた「おおづちの未来と命を考える会」にはWGに入ってもらうという。担当に聞いたところ、メインの運営会議委員を決める時には、考える会を入れる予定はそもそもなかったという。何でそうなったのか。
A.特にそういう意図はない。これからの部分で様々なことをやっていく中ではこのメンバーでということになった。

Q.震災遺構としては(旧庁舎とはまゆりの)2つあった。はまゆり復元保存会は、旧庁舎を含めた2つの代表ということか。それとも、町長か職員の「考える会はやっぱりメインに入れないでおこう」という考えか。はまゆり復元保存会が入るのであれば、考える会も入りそうなものだが、入らなかった理由は。
A.3つのWGにはまるところを選んできたということになる。

Q.意図はなかったが、自然にこうなってしまったのか。
A.自然にというか、限られた人数で進めることになる。

Q.WGの構成メンバーには、役場職員遺族とはあるが、それ以外の遺族は入っていない。なぜ遺族を役場職員に限るのか。また、元大槌町派遣職員とはあるが、地元職員は入っていない。震災で一番問題だったのは役場(の対応)なのに、なぜ当事者が語らないのか。
A.主だったところを上げたので、意図的なことはない。多くの方に集まっていただく。

 

■犠牲職員報告書、「全戸配布は考えていない」

朝日新聞Q.大槌町では2回も検証して、記録誌を作り、さらに調査報告書を作った。後になればなるほど詳しく調べられていて、事実関係もわかってきた。逆に言うと、1回目ないし2回目の検証に間違いがあったり、不足していたり、偏っていたりしている部分がある。事実関係の見方は検証によって違うと思うが、事実関係として間違っていれば、町として認定し直す作業が必要になってくるのでは。
A.ずれや数字の違いがあることは承知している。必要であれば見直していく必要がある。

Q.語り部は、亡くなった人数や(津波到達)時間含め、事実関係を共有しなければならない。そうしないと語り部自体が成り立たない。
A.その通り。

大槌新聞Q.調査報告書第3章と震災記録誌第11章。どちらも事実上、検証だ。(調査報告書は)町職員遺族や各市町村には無料で配るが、あとは有料ですと。この町の根深い問題が、「職員か、職員でないか」ということ。そういう意味でも町民全員に配るべきだと思うが。
A.今回については全体(についての調査報告書)ではない。全戸配布は考えていません。販売と同時にホームページに掲載し、図書館や公民館にも配置している。

Q.せめて第3章の概要でもいいので広報に載せるとか(してはどうか)。ホームページを見る町民は何人いるのか。(職員遺族以外は)「有料で読め」って言うのか。図書館だってコロナ禍で、町民バスだってあまりなくなった中で、来れるのか。記録誌を全戸配布した自治体もある。庁内で議論にならないのか。
A.議論はあったが、今回は有料ということで。全戸配布ということになれば、それぞれの思いがある。できるだけ多くの方々に読んでいただく、また、検証みたいな部分での各先生方からご意見いただているので、町民に分かっていただく取り組みはしていきたい。

Q.町民に無料であまねくわたるような方法を検討するということか。
A.読みたいと思う人たちにどうしたらいいか考えていきたい。

Q.震災で亡くなったのは町職員だけではない。町の記録誌と言いながら、第11章では職員、災害対策本部をクローズアップして調査した。今回は町職員限定で調査した。どちらも公費でやっている。雇用者責任を果たすのはいいことだが、住民の命を守るという責務が感じられない。(調査報告書と)これまでの検証などとの整合性を取るというが、たぶんやらないと思う。今までだって、検証すると言っていたのをしなかったわけですから。身内職員に対する雇用者責任は重視するが、一町民(は重視しない)。職員が旧庁舎前にとどまり、避難指示を出せなかったことで、周りの町民も巻き込まれたという話を聞く。雇用者責任と住民の命を守る責任。これをどのようにバランスを取っているのか。
A.私達が住民の方々にご迷惑をかけたのが、多くの職員を亡くしてしまったこと。様々な取り組みをしてこなかったことの大きな犠牲だと思っているので、それを反省することは大いに必要なことだ。ここまで名を出して自分たちの思いを答えてくれたことについてはしっかりと受け止め、防災・減災の取り組みを努めていく。職員の命も町民の命もしっかり守っていくという強い意志を持って、今回の事実関係を明確にしながら進める。

Q.町長は、調査報告書冒頭のあいさつで、(職員遺族だけでなく)町民も含め、謝罪や反省を書くと言っていた。でもこれは町職員遺族しか見ないということで、「町民に対する謝罪も考えないといけない」と言っていた。職員には手厚く責任を果たしたと思うが、犠牲になった一般町民や遺族に対しては、それと同じくらい果たせたという認識か。
A.私たちほどに町民の死に向き合ってきたのはいないと思う。避難指示含め、そういう取り組みがなされなかったと、それによって多くの命をなくすことのない、そういうことになるんだと思う。二度とこういうことにしないようしっかり取り組みたい。

 

■釜石市ではお盆前に犠牲者追悼、大槌町は行わず

大槌新聞Q.釜石市では鵜住居にある犠牲者芳名板の前で、市長はじめ市役所職員がお盆を前に拝んでいた。犠牲になった市民全員に対する祈りの場。大槌町でそういうことをする予定は。
A.今日午後2時46分に(防災行政無線で)私のメッセージ(の読み上げ)とサイレン吹鳴を行う。

Q.釜石みたいに、町として拝みに行く予定は。
A.ない。