一般社団法人大槌新聞社

町長、「避難指示出さなかった謝罪すべきだ」

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2021年4月9日

 大槌町が東日本大震災時に避難指示を出さなかったことについて、平野町長は5日の定例記者会見で、「(町民に)謝罪をすべきだと思う」と述べました。大槌新聞は新年度の組織体制についても質問。平野町長とのやりとりを掲載します。


【定例記者会見のポイント】
■町長、「避難指示出さなかった謝罪すべきだ」
■課長の外部採用で地元職員の育成期待
■町の参事にゼネコン職員、町長の意向で


旧役場庁舎跡地で追悼の言葉を述べる平野町長。震災当時、防災担当者だった自身の責任を認め、謝罪した=2021年3月11日・旧役場庁舎跡地

■町長、「避難指示出さなかった謝罪すべきだ」

大槌新聞Q.(町長は)旧役場庁舎前で3月11日、震災当時の防災の実務担当としての責任を認め、謝罪した。その言葉すべてを町民が聞く機会はない。今後、町民に周知する必要性についてはどう思うか。
町長A.町民に対するメッセージは、また別な視点でやる必要がある。(役場職員の死亡状況調査)報告書の冒頭に、私の思いをきちんと書きたい。それがおのずと何らかの形で町民にはメッセージとして出せればいいなと思っている。
Q.3月11日は職員と町民、遺族向けに話していたが。
A.多くの職員を亡くし、町民にご迷惑をかけたということでの謝罪だった。
Q.迷惑どころか、避難指示を出さなかったことで亡くなった町民もいると思う。
A.その部分については町民にしっかりと伝えていかないといけない。避難指示(を出さなかったこと)についての謝罪をすべきだと思う。
Q.災害対策本部は町長一人でやっていたわけではない。町長が(個人の責任を)認めて謝罪したのであれば検証が必要だ。
A.検証は考えていない。経験をしっかり踏まえ、私や職員が命を守ることで、町民の命に直結する防災対応をしっかりとやっていく。

■課長の外部採用で地元職員の育成期待

大槌新聞Q.防災対策課だけでなく、協働地域づくり推進課の課長も外部採用した。
町長A.新たな取り組み、新たな視点でとなった。(協働地域づくり推進課長に採用した)郷古さんは、元の職場でも協働まちづくりを担当され、「大変だった」と聞いた。なかなか協働に至らなかった苦労を知っている郷古さんにお願いした。ここを知らないほうが逆に地域とのやりとりを整備していくには力があるし、行政経験も豊かですし、お願いする形となった。
Q.防災と協働地域づくりは地元に密着した重要な業務だ。そこを外部採用することについてはどう思うか。
A.新たな視点がすごく大事だ。私も職員として何十年間やってきたことが、普通のことだと思っていることが、民間からすれば違うということ。他の自治体での経験値として違うことがあるわけで、力を入れたい部分に新たな視点を入れる。それを支える地元職員が上司とゼロベースで話をすることで学ぶことが多いだろうと考えた。その中で地元職員が育っていくことを期待している。(課長の外部採用は)次の世代につなげるための一時的なものだ。地元職員が本気を出してもらうような状況も作っていく必要がある。

■町の参事にゼネコン職員、町長の意向で

大槌新聞Q.「防災・協働地域づくり専門官」が新設されることが4月1日の辞令交付式で明らかになった。新設の経緯は。
町長A.専門的な見地、ハード面ソフト面含めてということで考えていた。これまで(町の)復興にかかわってきた前田建設(工業)の島村さんは防災士も持っていますし、女性という視点もありますし、ハード面に強いですし、これから(震災伝承の)建物や物を作るとかいう部分でも技術的なものが必要なので、ぜひ協力願いたいということで、2月から3月あたりまでやりとりをしてきた。
Q.町職員ではなく、前田建設からの出向。ハード面も関わるのか。
A.関わるというのは物を作るじゃなくて考え方ということになる。(町全体の追悼・慰霊の場である)「(仮称)鎮魂の森」もこれから整備していくので、専門的な意見をいただけると思う。
Q.鎮魂の森を含め今後、前田建設が(町のハード事業を)とることはないか。
A.それは無しということで、鎮魂の森の整備に手をあげないということで約束した。
Q.島村さんの人事は、町と前田建設のどちらからお願いしたのか。
A.私の方から。
Q.町長の意向で島村さん?
A.はい。そうです。
Q.半年とされている任期と、前田建設からの出向という立場は今後どうなるのか。
A.これからの状況の中できちんと整理していきたい。
Q.これまでも専門官はいたが、課長の下に位置づけられていた。今回は。
A.参事扱いで課長の上になる。決裁とかはない。直接的には副町長と私につながる。